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美術から迫る川端像 『川端康成 美と文学の森』展が久留米市美で

川端康成の美術品コレクターとしての顔に焦点を当てた企画展『川端康成 美と文学の森』が福岡・久留米市美術館で開催中だ。交流のあった芸術家の作品や自筆の掛け軸などもあわせて紹介されている。

福岡・久留米市美術館では、4月1日(土)より『川端康成 美と文学の森』展が開催されている。文豪・川端康成の美術品コレクターとしての側面に焦点を当てた展示で、ジャンル・年代を横断した幅広いコレクションが見どころだ。会期は5月21日(日)まで。

日本人初のノーベル文学賞作家・川端は、文学のみならず芸術全般への造詣が深いことでもよく知られていた。先史の土偶から同時代の絵画まで、収集していた美術品は実に多彩だ。まだ無名の若手だった草間彌生の作品をいち早く購入するなど、その審美眼には定評がある。本展ではそんな川端コレクションに加え、川端が注目していた美術作品も全国各地から集めている。

また、川端には多くの芸術家との交流もあり、そのなかには久留米出身の画家・古賀春江もいた。古賀との交流は「犬好き同士」ということではじまったといわれ、川端は困窮していた晩年の古賀を経済的に援助してもいる。地元出身画家ということで多くの古賀作品を収蔵している久留米市美術館ならではの、充実した展示にも期待ができる。

ほか、代表作「伊豆の踊子」の挿絵の原画や、川端自筆による「雪国」冒頭部分を墨書した掛け軸なども紹介されている。川端文学のバックボーンにどのような美意識があったのかを知るうえでも、川端ファンならずとも必見の展示といえるだろう。