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いよいよ公開間近 寂聴初期の問題作『花芯』が60年目で初映画化

瀬戸内寂聴の最初期の作品であり、文壇から干される契機ともなった問題作「花芯」が映画化された。安藤尋監督、村川絵梨主演による本作は8月6日(土)を皮切りに全国のミニシアターで順次公開される予定だ。

2016年8月6日(土)、瀬戸内寂聴の同名小説を映画化した『花芯』が公開される。同作は瀬戸内寂聴が「瀬戸内晴美」名義で発表した最初期の恋愛文学で、文壇において物議を醸した問題作として有名だ。発表から60年目にして初の映画化となる。キャストは村川絵梨、林遣都、安藤政信ら。監督は『僕は妹に恋をする』『ZOO』などで知られる安藤尋が努める。

「花芯」は、1957年に発表されると同時に多くの批評家から「ポルノ小説だ」と非難を浴びた問題作だ。本作における性描写は、今の純文学の基準からいえばむしろ控えめなのだが、当時としては非常に過激だった。作中に何度も「子宮」という単語が登場することから、彼女は「子宮作家」と揶揄されることになる。前年に新潮同人雑誌賞を受賞したばかりの新進気鋭の作家だった瀬戸内晴美は、これを機に以後5年間も文芸誌から干されてしまう。

まさしく因縁の一作と呼びうる作品だが、今回の映画化にあたって寂聴本人は「この一作の不幸な運命のため、かえって六十年にわたる小説家の生活がつづいた」と振り返っているのが興味深い。

なお、これまで300冊以上の著作をもつ瀬戸内寂聴だが、実は映画化された作品は意外と少なく、これが6作目となる。歴史的問題作がどのように現代映画として料理されたのか、注目だ。