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文芸社が草思社・文芸社W出版賞で原稿募集中

自費出版系の出版社である文芸社が20周年を記念して、「草思社・文芸社W(ダブル)出版賞」を設立した。それぞれのレーベルにふさわしい作品が選ばれ、受賞作は書籍化される。〆切は2016年10月31日。

文芸社は自費出版を主な事業としているため、定期的に文学賞を募集しているが、このたび20周年記念として新賞を創設した。名前を冠されている草思社は人文・社会科学系の出版社だが、2008年には民事再生法適用ののち文芸社の完全子会社となった。自費出版社が中堅出版社を買収した形となっており、今回の賞はそのブランドを活かした公募となる。

入賞は草思社と文芸社それぞれから金賞が与えられ、書籍化・出版と副賞30万円が与えられる。専攻対象となる作品は、草思社がノンフィクション・実用書・人文科学系。これは草思社のヒット作が徳大寺有恒『間違いだらけのクルマ選び』や齋藤孝『声に出して読みたい日本語』、ジャレド・ダイアモンド『銃・病原菌・鉄』であることから、そうした作品を対象としていると思われる。文芸社の大賞作品は「ノンジャンル」と銘打たれているが、山田悠介『リアル鬼ごっこ』や神永学『心霊探偵八雲』といったライト文芸や『B型自分の説明書』のような疑似科学寄りハウツー本などであることを考えると、そういった作品が候補の対称となるだろう。

どちらの賞を狙うかは応募者次第だが、文芸社の方針としては、硬派な作品を一本釣りすることを狙っているのではないだろうか。自費出版を中心に売上を固めつつも、ベストセラーを多数輩出してきた文芸社だが、自費出版がメインであるからこそ、そこはかとない「二流出版社感」が拭い切れない。近年では有名な作家の本を出すことも多くなった。ここらで一つ、草思社のブランドを使って骨太な作品を世に問いたいというのが出版社としての矜持だろう。腕に覚えのある人は是非応募してみてほしい。