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アメリカ研究図書館センター、アフガニスタンの出版物のデジタル化・保存実績を発表

1930年~2011年のあいだにアフガニスタンで刊行された定期刊行物9種をデジタル化・マイクロフィルム化したと、アメリカ研究図書館センター(CRL)が発表。CRLの中東資料収集プロジェクト(MEMP)による成果だ。加盟している図書館の研究者向けのデジタル化資料が600万ページを超えたと発表したのが昨年。政治的関心が高まるなかで、中東の詳細な情報収集・管理が進んでいる。

米国議会図書館が収集したアフガニスタン定期刊行物のデジタル化の実績を、アメリカ研究図書館センター(CRL)が2016年5月24日に発表した。MEMP(CRLの中東資料収集プロジェクト)による保存実績の内容は、以下の通りである。

1970年~1971年 週刊 子ども向け文学
2002年~2006年 週刊 アフガニスタンにおける政治事件
2002年~2011年 週刊 ペルシアにおける文化的・政治的トピック
1987年~1990年 隔月 アフガニスタンの民主的政党の中央委員会の機関誌
1994年~1996年・2002年~2010年 月刊 アフガニスタンにおける女性活動庁に関する刊行物
1930年~1937年・1956年~1964年 月刊 アフガニスタンのイスラム律法に関する機関誌
2009年~2011年    アフガニスタンの国際安全保障
1988年~1989年    アフガニスタンの国際会議
2001~2007年・2009年~2010年 タリバン政権後初の女性による機関誌

以上9点は、子ども・女性を扱ったものを含みつつ政治組織の刊行物・宗教関連・新しめの安全保障情報など、ポイントを押さえたラインナップとなっている。イスラム律法の機関誌のみ、かなり時を遡って保存したことになるが、これは、歴史的な流れを踏まえて宗教的価値観を把握したいというMEMPの判断の表れか。

欧米にとってイスラム圏というものは分かり合うことがとことん不可能な隣人のようなものであり、隣人であるがゆえにアプローチせざるをえない異世界であり続けている。異文化の情報収集について、映像から入り映像で終わってしまいがちな昨今である。しかし、そうやって理解したつもりになって何かを判断したり先入観を持つことは危険である。一つの文化圏を知り理解するうえで、映像で終始してしまうことでは明らかに不十分だ。映像情報がより根を持ち焦点のあったかたちで受け止められるまでの過程に、一定のボリュームを持った言葉・文・語りといった種のメディアは不可欠であろう。そういう意味で、保存が進み翻訳が進むことは喜ばしいことだ。