デンマーク人翻訳家メッテ・ホルムに関するドキュメンタリー映画『ドリーミング村上春樹』が10月19日に公開される。

今や毎年のノーベル文学賞候補に毎回名を上げられる程の名声を持つ世界的作家、村上春樹であるが、彼の作品が世界に広まるためには翻訳家の存在も重要である。これまで村上春樹の小説は度々映画化され話題となってきたが、今度公開される『ドリーミング村上春樹』は、小説そのものではなく、その翻訳を行うデンマーク人メッテ・ホルムのドキュメンタリーとなっている。監督は、デンマーク人のニテーシュ・アンジャーン監督で、彼も村上春樹作品のファンであるという。

メッテ・ホルムは1995年に村上春樹の小説『ノルウェイの森』に触れて以来、以後20年以上に渡って村上春樹作品をデンマーク語に翻訳してきた。映画では、メッテ・ホルムの日常や、2016年に村上春樹がアンデルセン賞を受賞した際の村上春樹との対談、またメッテ・ホルムが来日して村上の故郷である芦谷を訪れた際の様子が伝えられる。また、普段の風景の映像にとどまらず、村上春樹の小説に登場するモチーフや風景が、CGなども駆使されながら挿入されている。メッテ・ホルムと村上春樹、そして翻訳の風景を通じて、小説の魅力とは何か考えさせられる映画となりそうだ。

映画『ドリーミング村上春樹』は10月19日より全国で公開される。詳しい情報は下記サイトを参照のこと。