高橋文樹の短編小説「とどめの一滴」が、米オンライン文学誌「Bewildering Stories」に掲載されたことが17日に分かった。

高橋本人がTwitterで伝えたところによると、小説「とどめの一滴」が有志のカメイトシヤ氏により翻訳され、米オンライン文学誌「Bewildering Stories」の第813号に掲載された。

Bewildering Stories」は2002年に創刊した、様々なジャンルの作品が集う老舗週刊オンライン誌である。Bewilderingとはつまり「当惑」「途方に暮れる」を意味するが、これは「形にはまらない文藝を求める」というメッセージであるとサイト側は主張している。また、自身を大学の様に例えてもいる。成功をもたらすことだけを追求する企業や投機的な機関ではなく、自身の手によって成功を定義し達成していくことが、「Bewildering Stories」に投稿する作家に求められている。

「Bewildering Stories」のウェブサイトとしての作りは若干懐かしさあるいはWeb2.0以前の趣を残す構造となっているが、これもむしろ形にはまらず己の道を行く人々の意思なのだろう。

小説「とどめの一滴」の日本語原版は破滅派にて現在無料で読むことができる。2017年10月度合評会で投稿された、細菌的SF小説である。

とどめの一滴

高橋文樹高橋文樹

2017年10月合評会参加作品。セレンディピティがもてはやされる昨今に冷水を浴びせかけるつもりで書きました。

高橋文樹のこれからの更なる活躍と、破滅派同人の発展に期待したい。