練馬区立図書館での指定管理者制度導入を巡って、東京都練馬区と図書館で働く司書達との対立が激しさを増している。司書たちは抗議のため12月19日と26日にストライキ決行を予告している。

練馬区では10年前から、区立図書館での指定管理者制度導入を進めており、12館ある区立図書館の内9館がすでに指定管理者制度により実質民営化されている。今年の7月には、区は直営している石神井図書館・練馬図書館にも指定管理者制度を導入する方針を明らかにした。図書館専門員(非常勤司書)たちはこの方針に対し、レファレンスや選書といった図書館の諸サービス悪化や司書達の待遇悪化・切り捨てを危惧し、方針の撤回を求めて、撤回交渉や陳情・署名の提出を行っている。

しかし、交渉に進展が見られないことから、練馬区立図書館専門員労働組合は12月14日にストライキの決行を予告した。18日の期限までに区側から納得のいく返答が無ければ、19日と26日に練馬図書館でストライキが決行されることとなる。

ストライキが決行された場合、練馬区立練馬図書館では

・12月19日午前8時半〜10時半

・12月26日午前8時半〜10時半

の業務は中止となる。

組合側はチラシの最後に際し「企業の利益のためでなく、区民のための図書館を!」と結んでいる。このストライキ予告は、仮に決行されなくとも、近年の図書館の環境や、指定管理者制度問題について一石を投じるものとなりそうだ。