詩人・谷川俊太郎(1931年12月15日~)の詩集や関連品を200点以上集めたカフェ「俊カフェ」が5月3日、札幌にオープンする。店主となるフリーライターの古川奈央さんは、2015年7月に札幌市内のギャラリーで、所有する作品集など130冊を展示する「とても個人的な谷川俊太郎展」を本人公認の下で開催したという折り紙付きの谷川俊太郎ファンである。

 

その後も谷川俊太郎本人から蔵書を譲り受けたり、自分で買い足したりなどで200冊を超える作品が集まったため、「詩をもっと身近に感じていただき、 気軽に楽しんでいただくための入口づくり」としてカフェ開設を決めた、とのこと。費用の一部はクラウドファンディングで資金を募り、谷川俊太郎書き下ろしの詩も提供され、「俊カフェ」は本人の公認を受けた「私設記念館」のような場と言えるだろう。意外と何もない札幌の、新しい名所になるかもしれない。

 

谷川俊太郎は、日本で最も有名な詩人の一人であろう。その作品は必ず教科書に載っており、数多くの校歌や、『鉄腕アトム』主題歌の作詞を手掛けたことはご存知の通り。しかし、逆に言えばそれ以外の作品はあまり知らないという方も多いのではないだろうか。

 

詩人としての作品はもちろんの事、『あしながおじさん』、『スイミー』、『スヌーピー』の翻訳をはじめ、原作・手塚治虫、監督・市川崑による1978年公開の映画『火の鳥』の脚本なども手掛けており、あなたの周りにも谷川俊太郎の関わった仕事は実に多く存在するのである。

 

僕自身、詩を読むという事をあまりしない。谷川俊太郎の作品も有名なものしか知らない。この連休は札幌に行かなければならないので、せっかくだから「俊カフェ」に足を運んでみようと思う。このような機会が生まれる事自体、「俊カフェ」には意味があると言える。