全国各地で開催された予選会・地区決戦を勝ち抜いた大学生が一堂に集結し、グランドチャンプ本を争う「全国大学ビブリオバトル2016~京都決戦~」が、12月18日(日)京都大学時計台ホール(京都大学百周年時計台記念館)で開催される。

「ビブリオ」は書物などを意味するラテン語由来の言葉で、「ビブリオバトル」とは、立命館大学情報工学部・谷口忠大准教授が、2007年当時在籍していた京都大学の研究室で考案した、ゲーム感覚を取り入れた新しいスタイルの「書評合戦」のことである。具体的なルールは以下の通り。

【ビブリオバトル公式ルール】  

  1. 発表参加者(ビブリオバトラー)が読んで面白いと思った本を持って集まる。
  2. 順番に1人5分間で本を紹介する。
  3. それぞれの発表の後に参加者全員でその発表に関するディスカッションを2~3分行う。
  4. 全ての発表が終了した後に「どの本が一番読みたくなったか?」を基準とした投票を参加者全員1票で行い,最多票を集めたものを「チャンプ本」とする。

近年では学校教科書に紹介されるなど、全国的な広がりを見せ、各地の図書館や学校、書店などで熱戦が繰り広げられている。今大会は地方ごとの予選会から始まり、ビブリオバトル発祥の地、京都大学でその頂点を争うという、日本全国の大学生によるビブリオバトルの祭典である。

着実に広がりを見せるビブリオバトルであるが、本の紹介をするというのは、これがなかなか難しく、たいてい読んでくれない。読みたい!と思わせるような本の紹介ができれば会話も弾むだろうし、その点ビブリオバトルは大いに参考となるはず。エンターテイメントとして昇華されれば、より大きなムーブメントにつながる可能性も秘めていると思う。が、意外とネタバレ具合の調整など難しいのかもしれない。現在の日本王者はおそらく『バーナード嬢曰く。』の二人だろう。僕も『ハローサマー、グッドバイ』と『羆嵐』を読んでしまった。読書家も読書家ぶりたい人もぜひ注目を。