まばたきするのは

大川縁

335文字

今まさに庭で野良猫が喧嘩をしています。どちらの猫も威嚇の雄たけびあげ、縄張を守るため必死に格闘しています。この詩はそのような状況で生まれました。

都市伝説の番組を動画サイトで散々見た後、

なにやら自分の日常に蔓延るあらゆるものに不信感を抱き始めた。

陰謀論はブラックホールよりも強い引力で、

凝固した底の熱を伝えて離さない。

「黒いものが右巻きだったのに、左巻きになってる!」

いわゆるパニック状態だ。

しかし同時に、普段は見ようとしない、あるいは見て見ぬふりするものに

異常なまでに興味を持ち始めることができる。

 

2025年の養殖真珠は、何を原料にしようか?

月の裏の顔がいつも言っているだろう?

電子ミラーの行く末は?

空想上のクマが嗅ぎまわっているのは?

 

「何言ってるの?」

さっぱりわからないことだらけで

疑問符を並べる私を嘲笑するかのように、

その時パソコンのモニターが

確かにまばたきをするのを見た。

 

2016年10月27日公開

© 2016 大川縁

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