新潮社と岩波書店は、かつて行われていた文化講演会の音源をインターネット上で有料視聴できるサービス「LisBo」(リスボ)を10月3日より開始する。サービスの提供は新潮社子会社のピコハウスが行う。

新潮社は1966年から1996年まで東京・新宿の紀伊國屋ホールで毎月「新潮社の文化講演会」を、また1980年から91年まで東京池袋のスタジオ200で「新潮文化講演会」を主催していた。岩波書店は1957年から1990年代まで「岩波の文化講演会」を、1964年から1979年まで「岩波市民講座」を主催していた。様々な作家や学者によるこれら新潮社の800音源、岩波書店の600音源、またPHP研究所で行われた松下幸之助の講演の音源の中から、利用可能な約60音源がデジタル化の後「LisBo」でストリーミング配信されると言う。

10月3日の公開後の予定では、小学館なども参加し、落語や朗読、ビジネスなど様々なジャンルに広げ、2017年初旬に300コンテンツを配信出来る事を目標としている。利用額は月額1500円の定額聴き放題制で、登録初月の利用額を無料にする「初月無料キャンペーン」も行われる。

配信リストを見ると、作家では遠藤周作や開高健、学者では網野善彦などが上がっている。今は無き作家や学者たちの声を聞きながら教養を深められるサービスのこれからに期待したい。