約30年前に全国各地の書店で開催され好評を得た企画展「現代人気作家がすすめる私自身の一冊」展が、復刻開催されている。会場は千葉県成田市、公津の杜駅にほど近い「ギャラリーのうさぎ」で、会期は7月18日(月・祝)までとなっている。

この企画は、昭和時代の有名作家たちに自ら自信作を一冊選んでもらうという挑戦的なもので、各作家の自筆の手紙も添えられているのが特徴だ。ラインナップされている作家は、井上ひさし、五木寛之、開高健、筒井康隆、北杜夫など約90人。意外なセレクトもあるので、誰がどの作品を選んだのかもさることながら、どんな思いで選んだのかにも注目したい。

なお、「ギャラリーのうさぎ」は2016年4月にオープンしたばかりの真新しいギャラリーだ。オーナーの小林一三氏(79)はかつて日販の社員で、もともとこの企画の発案者だったそうだ。その後は東京の「相田みつを美術館」で働いた経験もあり、詩や絵画への造詣も深い。今後も「ギャラリーのうさぎ」の企画には期待が持てるのではないだろうか。