2016年6月14日(火)より、東京・神楽坂のla kaguで新潮社創業120年記念写真展『新潮社写真部のネガ庫から カメラがみた作家の素顔』が開催中だ。ネガ庫から発掘された15万本以上にも上るフィルムから、ふだんなかなか見る機会のない作家たちの素顔がピックアップされている。

新潮社の写真部は、1956年創刊の「週刊新潮」とともに創設されたセクションだ。今年で創立60年なので、新潮社の歴史のちょうど半分を写真に残し続けてきたことになる。時代の生き証人としてのカメラマンたちの軌跡を垣間見ることができる写真展といえるだろう。

その中にはもちろん有名作家の写真も含まれているが、特筆すべきはその表情だ。教科書などでよく見るような肖像写真ではなく、飲み屋や浴室など、よりプライベートに近いリラックスした表情が切り取られていることに注目したい。

ピックアップされている作家は、以下の50人。

阿川佐和子/阿川弘之/安部公房/有吉佐和子/池波正太郎/伊丹十三/五木寛之/井上ひさし/井上靖/井伏鱒二/江國香織/遠藤周作/大江健三郎/小澤征爾/開高健/角田光代/川上弘美/川端康成/北杜夫/小林秀雄/沢木耕太郎/塩野七生/司馬遼太郎/杉浦日向子/瀬戸内寂聴/武満徹/田辺聖子/谷崎潤一郎/檀一雄/筒井康隆/ドナルド・キーン/中上健次/野坂昭如/林真理子/藤沢周平/星新一/松本清張/三島由紀夫/水上勉/宮部みゆき/向田邦子/村上春樹/山口瞳/山崎豊子/山本周五郎/養老孟司/吉村昭/吉本隆明/吉本ばなな/吉行淳之介

会期は7月31日(日)までで、入場料は無料となっている。