B級探偵 異能清春の冒険「安楽亭で安楽な夢を見ろ」

消雲堂

小説

1,458文字

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今日も今日とて安楽亭だ。焼肉だけど廉価版(僕は高価だと思うけどね)のランチだべ。ちなみに安楽亭のランチはどういうわけだか午後5時までやってるのよ。だからさ「安楽亭なんてダセェべよ」なんて言わねえで、みんなも行ってみ。

事務所でチラシを印刷してから2種を組み合わせる作業(アンコと言う)をしてから「昼飯に行ってこ」と言われたので、トコトコ歩いて安楽亭を目指す。事務所から歩いて3分くらいだ。ここの安楽亭は、死んだ義母とよく来たところだ。そういえば総入れ歯、義母が市会議員やってた時に、ここで鎌ケ谷市長選に落ちたフリーアナウンサーの桝井論平さんに会ったなぁ…といっても、僕は知らない人だけどねw そういえば鎌ケ谷にはTBSアナだった文さんこと山本文郎さんも住んでるんだったけど、最近はまったく姿を見ないねぇ。

最近の安楽亭はお客さんが少ないんだ。昼時でもお客さんでいっぱいになることはないんだよ。何故だろう?不味いからか?高いからか?それともサービスが悪いからか?ま、味のわからない僕にはどうでもいいことなんだけどさ。

こないだと違うものを注文したほうが面白いんだけど、中落ちカルビ100グラムにユッケジャンスープにサラダにデザートにおかわり自由なコーヒー付きってのが嬉しい…こないだと同じ「中落ちカルビSPランチ」にしちゃったってわけ。

「お肉は200グラムにしましょうか?」なぁんて女性店員さんが日暮里(ニッポリ)と下町情緒たっぷりに微笑むんだけどさ、金ないか丁重に断ったの。「とんでもない、貧乏だから100グラムのままでいいですぜ」キムチかサラダにするんだけど、キムチは臭くなるからサラダにしたんだ。

まず、コーヒーがくる。コーヒー好きというわけでもないから味なんかわからない、苦いだけだw

んで、ライス、サラダ、肉、デザート、どんぶりいっぱいのユッケジャンスープがドーンと乗ったプレートがテーブルの上に置かれるってわけ。iPhone4(ヴィンテージw)で何枚か写真撮ってから…食うのだけれど、まずは肉2切れを焼き網に乗っけてジュウジュウ言わせてる間にユッケジャンスープをジュルジュルって啜ってからご飯を頬張るの。ほんでムシャムシャ噛むけれど、僕は貧乏性なせいか、よく噛んでる間にオカズを取られちまうという危機感からwあまり噛まないの、ほとんど飲み込むって感じかな? 肉をチビチビと2枚しか焼かないのも「焼いてる間に取られちゃうんじゃね?」って貧乏性なせいだ。

さて、そうこうするうちに肉が焼けてきたから(がんになっちゃうかもしれないほどに焦げた肉がアイライクさ)、ひと切れ口に入れてご飯を頬張る、くちゃくちゃと軽く噛んでは飲み込む。スープをジュルジュル啜ってはご飯を頬張る、くちゃくちゃと軽く噛んでは飲み込むを1分ローテーションで繰り返すのである。

「ん?」と気がついた。どんぶりいっぱいのユッケジャンスープをどうするか? うーーーん、肉やご飯を食べ終わってからスープだけジュルジュル啜っているのも残念な気がする。うん、スープがもったいないので、ご飯の3分の1をユッケジャンスープにぶち込むことに決定。実際にはぶち込まずにスプーンで、そおおっとスープの中に落とし込むのである。それをカンカンカンって丼を鳴らしながらスープに混ぜ込ませてスプーンでジョロジョロって啜りながら、たまに”くちゃくちゃっ”と噛んではごっくんと飲み込むのである。

ああ、安っぽい安楽亭は、ただ(無料)のような人間である僕の心の故郷、愛の棲家なのである。

2014年1月15日公開

© 2014 消雲堂

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