愛媛県松山市の市立子規記念博物館で、正岡子規の学生時代における「夏休み」を辿る特別企画展「子規の夏休み」が開催されている。

松山出身の俳人正岡子規(1867~1902)は、15歳の時に上京し25歳の時に帝国大学を退学するまでの間、夏休みと年末年始に7回の帰省を行った。帰省の際には道中各地に寄って旅行を楽しみ、その経験から多くの作品が生まれた。帰省先の松山では親族や友人始め多くの人々と交流した。そんな「夏休み」を辿り、当時の正岡子規の姿を探るのが今回の特別企画展「子規の夏休み」である。企画展では正岡子規が帰省先で撮った写真や旅行トランクなどの身の回りの品、多くの資料などが展示され、正岡子規の生き生きとした姿と、創作の根本を探る事ができる。

近代俳句の改革者と語られる時もあれば、野球好きで後に野球殿堂入り(2002年)するほど日本における野球文化の発展に貢献した面が語られる事もある正岡子規。結核により早すぎる死を迎えたが、俳句始め創作の世界に残した遺産はとても大きい。この夏、およそ百数十年前の同じ季節を生きた正岡子規の日々に触れてみてはいかがだろうか。

特別企画展「子規の夏休み」は愛媛県松山市の市立子規記念博物館で9月5日まで開催。夏季開館時間は午前9時から午後6時までで休館日は原則火曜。入場料は個人400円だが、小中高生は無料でシニア割引もあり。期間中には講演やギャラリートークも予定されている。詳しい情報は下記を参照の事。