初夢

山谷感人

エセー

1,383文字

明けました。

本年度の初夢は、何故か林芙美子と鯨飲しているシチュエーションであった。然し、僕は林芙美子の作品が好きではない、むしろ嫌いな方だ。
かの大衆女流作家が他界した時、葬儀委員長の川端康成が「生前は色々と問題が有ったでしょうが皆さん、それは堪えて別れを華やかに……」みたいな事を述べたらしい。所謂、プライバシー、モデル事案の部分が多々。その上、女史は強迫的なアルコール依存症で私生活も絡みが趣味レヴェルだったらしい故、手の着けようがない。おまけに売れてからは成金主義。面倒くさかったのだろう。
まあ、それはどうでも良いが、六年くらい前に天草へと隠れキリシタンに関する資料を求めて旅した折り、偶々と林芙美子が長逗留していた部屋に泊まり、あの頃は毎日、寿司を喰らっていた日々だったなあと、大晦日の夜、緑の狸を啜りながら追憶した関連で芙美子が夢に訪れたのであろう。安らかに、地獄で「めし」を食べて欲しい。
そうした流れでモデル問題も自身、考えてみた。
破滅派の高橋氏が玩具のように、所謂、山谷感人名義を事後報告でパンダのように、使っている。「年賀状、え? 俺?」は届いてから識った。だが然し、それはルールが有るからだ。
アウレリャーノがやってくる。この作品集にフェイタルコネクションなる物語も掲載されている。まあ、あれはチューインガムな作品だ。ガムを噛んでいるのは全て事実で、膨らませている部分は創作だね、と。
その頃、僕らは「お互いの著作権はナシにしよう」と話した。所謂、高橋氏が僕の事をカスだと述べても全く気にしない。プライドが高い彼に「頭でっかちになるなよ、ベイヴ」と語っても彼も気にしない。LINE攻撃の所以でもある。
だが、第三者が勘違いするのは逆にヒッピーみたいな緩やかさである。年末、僕は「書かなかった解説」なる作品をアップしようとした。それはエセーな故に、当事者が読めば或る程度、絵図が観える。
高橋氏がアゥレリャーノがやってくる、でモデル問題を、すべからず学んだ経緯を判っていたし、ギャアギャア叫ぶ凡人も居るだろうから、その作品はゴミ箱に捨てた。お利口さんの道を選んだのである。
現在。僕は駄目人間が集まる寮みたいなトコロに住んでいる。上は七十歳の常に放屁している人や、下は三十歳のギャンブル依存症など居る。本年度、僕は四十五歳。ちょうど、彼たちとは真ん中の世代である。
モノを直ぐ盗むヤツ、痴呆のヤツ、暴れるヤツ、ライアーなヤツ、借金だらけなヤツ、無論、アルコール依存症、ギャンブル依存症……。彼たちは、ニックネームで僕は呼ぶ(無論、本名は識っているが)。故に、彼たちにも確認しているが、著作権は僕にある。「描くよ?」 「OK! 但しニックネームでね。俺はタクで!」これは財産でもある。貴女方が創造、イマジンでリアルに触れられない人間模様を、確かに僕は共有している。これは偽物ではない事実である。何時か、山本周五郎の作品の如く、そうしたユーモアにも溢れる彼たちを、山谷感人名義が終われど紹介が出来れば幸い。
まあモデル問題は、便乗する人間は僕は大嫌いだし、その癖に契約を交わしてない所謂、便乗者は面白くなく可笑しくもないモノを書くが、そこは林芙美子。彼女に対するエセーは引くぜ。この違いが誰しもに迷惑を掛けようと世に名前を残した人の矜持、強さなのだろう。
ハローグットバイ、ロックンロール!

2022年1月3日公開

© 2022 山谷感人

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