世田谷区へ

こんにちは。同人の高橋文樹です。
このたび、引越しをすることになりました。新潮新人賞の賞金をすべてはたいての引越しとなります。これまでは東京の底辺・足立区に住んでいましたが、晴れて世田谷区に引っ越すこととなりました。この上昇っぷりを思い返すと、自分でも感無量でありますが、所詮借りずまい。これからも「家賃」の二文字が重くのしかかることを考えると、頭が痛くなりますね。

賃貸がいかに大変か

ところで、破滅派に属する人間ならば一度は経験したことがあると思うのですが、家を借りるのって結構大変ですよね。ぼくは先年、生まれて初めて会社勤めをしましたが、会社に所属しているというだけで、これほど家がすんなり決まるとは思いませんでした。以前に友人と一緒に住み始めたときは、大家の審査を通るのが本当に大変で、エイブル北千住店で小芝居を演じるほどの狂態を演じたものです。まあ、あの頃は一生懸命だったのでなんとも思いませんでしたが、不動産仲介業者のためだけに一芝居打ったと思うと、あの頃の自分を抱き締めてやりたくなりさえします。

ちなみに、現在この頃の話を受賞第一作の小説にしようと鋭意執筆中です。

居場所もなかった

そんなわけでご紹介するのが、笠野頼子さんの『居場所もなかった』です。これは文字通り、賃貸住宅をなかなか決められないお話です。
作中、語り手の担当編集者が「そんなに家が決まらないってこともないでしょう」というようなことをいう場面があるのですが(『なにもしてない』の中だったかな?)、これはサラリーマンと根無し草の両方を経験したぼくなどは「あ~あ」と呻いてしまいます。ほんとに、「苦しみだけはオリジナル感情だ」といったミラン・クンデラは正しかったですね。
なにはともあれ、こういう類の本を読んでいると、人生って色々とめんどくさいことがあるんだなと思います。

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