「居場所」を侵犯される事への怒り、恐怖。いくつもの激情の氾濫に、言葉を失うということ。 存在意義を感じる日常を心穏やかに過ごす事の出来る者は、真に幸いである。 しかし常に揺れ動く世界において、日常とは余りにも胡乱な代物で […]
私を破滅させたのはこの作品 『映画狂人日記』 おまえを破滅させた本の書評を寄稿しろ、さもないと取材に押し掛けるぞ。と強迫してきた友人に対して「つまり、私の破滅っぷりが興味深いということか。失礼千万である」と私が憤ったかど […]
かれこれ20年近く、交流のある彼がいる。 お名前は芹川進(せりかわすすむ)さん。 生年は不詳だが、多分大正末年~昭和ヒトケタ生まれ。 四月十六日の金曜日、学校(旧制中学……?)から帰った夜に「じっさい、十六 […]
約十年前、二十四、五歳の往時、僕は遊民を気取って生きており、僅かでも金銭が出来れば、いいえ、借金を重ねてでもイザよ旅へと、所謂、世俗から逃避するといった日々を捲ってました。 故に、この旅行記で安吾が訪れて […]