(前もって言うべきことはない)
破滅派文学賞といっても、投稿するからハチャメチャに描こうとする計算は、必要ないかと思う。
定職に付かない、アルコールを空気のようにして呷る、不義理を重ねる等、そうした輩は当方も含めて腐るほどに存在するが、それは単に破綻であって、破滅ではないだろう。
無論、そうしないと生まれぬ表現も確かに横たわってはいるが、それは一つの方法に過ぎない。
いずれにしろこの賞を通して、よそ行き、おみやげ用ではない、みなさんが蓄積させて漸く周囲に見せる、嘔吐物のような作品に出逢える事を、愉しみにしています。
この賞を穫ることは、世間的にはなんの意味もありません。ほとんど無意味なものにだけ許されたあの煌きを見せてください。
「書きたいものが書きたいわ」
「読みたいものが読みたいわ」
人はなんでも破りたがる生き物だ。約束。ストッキング。信条。消費者金融からの督促状。
あなたが何を破りたいと願い、わたしの何が破られたの
か。
はじまりは常に「ご破算で願いましては」の一撃。求めるはその強度。
二〇〇八年十月三十一日
「破滅派」二〇〇九年初頭Web上にて発表